24春闘交渉が各職場でおこなわれている。4月末現在、要求書を提出して24春闘に取り組んでいる支部・職場は17職場となっている。
神奈川PFT(神奈川県教委)、郵政南関東、郵政小田原東、郵政都筑、郵政港、総生会、テクノウエーブ、ラムリサーチ、写真学園、横浜YMCA、生活クラブ、小林エンタープライズ、多摩川病院、神奈川県匡済会、らぽおるの樹、アセック、エイボンで取り組んでいるが、それぞれ職場状況、雇用形態等により、スタートが異なり、進捗状況も異なっている。
24春闘は、岸田政権が安倍政権から続く異次元の金融緩和の継続による円安政策と、世界の緊張と対立の高まりからの諸物価の高騰、そして最長に及ぶ実質賃金の減額が続いている中で、これまでの「官製春闘」を上回る、政官財あげての「賃上げ」が叫ばれてきた。大手民間企業は過去最高益を記録し、賃上げ税制もあり、組合要求の満額どころか、要求を上回る回答が続いた。その波及効果が、圧倒的多数の中小企業労働者、非正規労働者に及ぶかどうかだったが、現状では、想定通り全く波及はしていない。
中小企業で働く私たちは、定期昇給は無く、毎年交渉での賃上げがすべてであり、それも人事考課によると称し、具体的な数字が出てこない職場も多い。4月末現在、有額回答があった職場は8職場にとどまっている。それも5%には程遠い数%との回答だ。非正規職場では最低賃金アップ分の回答もある。また定年再雇用職場でも最賃アップとなっている。大手民間企業に収益が集中し、中小企業は収益が改善されにくい社会構造が問題でもある。更に、介護、医療福祉関係は、国の政策により収入は限られており、社会保障費の削減を進める岸田政権の下、厳しい状況が続いている。コロナ禍、エッセンシャルワーカーともてはやされながら、待遇は改善されず、物価高騰に全く追いついていない。
まだまだ24春闘の取り組みは続く。各職場で春闘交渉は継続されており、獲得目標に一歩でも近づくために組合員の奮闘で全国一般の春闘は続いている。これから横浜市、県立病院機構も要求書を提出していく。職場内の取り組みはもちろんであるが、社会構造を変革する取り組みや、国の政策を改善する取り組みも必要となっていることは明らかだ。職場と地域、全国を繋ぐ24春闘を闘おう。
沢口