神奈川は、昨年10月に最低賃金が1112円に引き上げられましたが、それ以降も物価の上昇は収まっていません。今後も夏から冬にかけて電気代、郵便料金の値上げが予定されており、実際実質賃金は25ヶ月マイナスとなっています。
労働者の賃上げ率(連合調べ)は、大企業で5・19%、中小で4・45%アップと歴然と格差は存在しています。しかも労働組合に加入していない中小労働者は、今年の10月に予定されている最低賃金のアップまで賃上げの予定がないところが多いのです。そうした労働者は、この間の物価上昇分は全く補償されないということになります。
最低賃金に必要なことは、第一に全国一律の最低賃金制を確立することです。都市ヘの一極集中による高度経済成長の時代は終わりました。第二はそのことで地方の過疎化の問題を克服していくことです。そのことによって、若者の所得の安定、企業の地方進出を促進させることです。第三は、外国人労働者の差別的排外的処遇を改善させることです。そのことなくして労働力不足の問題も解決しません。最低賃金問題の解決こそ人々が助け合って生きていく社会の建設を進めるための大切な取組みと考えます。
米山