労働組合が閉塞感の受け皿になろう!
9月6日、全国協第35回定期大会は、品川区の南部労政会館にて、例年と変わって1日のみで開催されました。全国から会場には30名超が参加し、さらにオンライン参加も20名超あり、神奈川からは、大会役員として清水中執、河野会計、代議員として瀧山さんが参加しました。
大野執行委員長は冒頭の挨拶で、今年の最賃改定について「発効日を10月ではなく翌年1月、3月に遅らせる自治体が出てきたことを止めなければならない」と発言されました。実質最賃アップ幅の減少であり、至急、秋田、岩手、群馬に抗議に向かうとのことで、神奈川も団体署名を託しました。
本大会でも全労協、全日建、中小ネット、全統一、在日韓国民主統一連合の来賓から挨拶をいただきましたが、全員が7月の参院選での参成党の躍進に象徴される、排外主義の台頭に警鐘を鳴らされました。現場を知れば外国人労働者の待遇は酷いものがほとんどなのに、ファクトチェックせず、安易に不満のはけ口を外国人へ向けることを止めないといけません。
第1号議案にて、運動方針の提案があり、ゼネラルユニオンからは職場活動と組織化に関する特別議案にて組合員を増やす提案がされました。現在、実質賃金の低下と低年金により、女性や高齢者の就業率が上昇し労働者数が最も多くなっているのに、組合加入率は減少しています。経済的な不満や貧困を解決する手段として全国協の活動が受け皿になることが、排外主義や差別を止めることにもなるでしょう。11団体から議案について意見が述べられ、各地の闘いの報告がありました。介護の問題でケアワーカーズユニオンが各地域連携しているように、九州や栃木でも地方でネットワークもできています。争議支援についても各地交流し、全国協の存在を大きくしていきましょう。

その他議案についてはすべて承認され、大会宣言が採択され、最後に渡辺副執行委員長からの、団結ガンバロウ!で大会を終了しました。
大会宣言
2025年9月6日(土)私たちは35回目の大会を東京で開きました。
日本の労働者の現状は、非正規の拡大による貧困の拡大により、社会問題の深刻さは進んでおり、たとえば少子化に代表される歪みは解決困難なレベルに立ち至っていることは明らかです。さらに問題の大きさは気候変動など、人類の存続にかかわる問題にさえなっています。
先の参議院選挙の結果は、自公の過半数割れという成果を生み出しました。しかし同時に、世界で伸長する「極右・排外主義」が日本でも目に見える形で勢力として形を持ちました。貧困層の不満が、自分より弱いものを叩くことで快感を得るというゆがんだ流れを大きくしています。この流れは問題を解決ではなく、一層の破滅に向かわせることは歴史が示しています。
私たちはこの課題に労働運動の力をもって立ち向かう姿勢を一層確かなものにしました。とりわけ日本国内2000万人の非正規労働者に向き合い・分け入り、最低賃金の早期大幅引き上げを実現することなどに始まります。
そのことに働く者の誇りを取り戻し、他人を尊重し、社会の不公正に立ち向かい、平和の大切さを再度自覚し、人間が等しく大切にされる社会の実現という私たちの団結の意義があるからです。
労働組合としては決して大きくない私たちではありますが、具体的な行動の方向は論議しました。十分な結論に至ったとは言えないにせよ、方向に合わせた指針は決まりました。
働く仲間、差別に怒る仲間、平和の大切さを共有して今日から更なる活動に進みます。
2025年9月6日
全国一般労働組合全国協議会 第35回定期大会
中央執行委員・清水